Q1 思い出の作品を教えてください。

アルシオーネ カタログ(1985年)

アルシオーネ カタログ(1985年)

アルシオーネのカタログ制作の際に、インダストリアルデザイナーの福田哲夫さんに描いていただいたアルシオーネの透視図が特に印象に残っています。福田さんは新幹線のデザインも担当された著名なデザイナーで、この手法はメカイラスト界に新風を起こし、他銘のカタログにも影響を与えたと評されています。

アルシオーネ SVX カタログ (1991年)

アルシオーネ SVX カタログ (1991年)

アルシオーネSVXのカタログでは、扉ページにクルマの写真ではなく、特別な美術作品を取り入れるという試みを行いました。水墨画やリトグラフで有名な憧れの美術家、篠田桃紅先生に何とかお願いをし、グランドツーリングをイメージした「道」を描き下ろしていただいたのです。グランドツーリングのスケールの大きさや豊かさをどのように見た人に直感的に伝えるかを考え抜いた企画でした。

栄エンジン図面のガラス製ペーパーウェイト (2025年)

栄エンジン図面のガラス製ペーパーウェイト (2025年)

入社して46年目、やっと実現したのが栄12型発動機の図面を用いたペーパーウェイトです。この特徴的なしずくのような形は、型を使わずに熔けたガラスの自重で成形されているため、完成したものは一つ一つ表情が違います。ちなみに、茨城県阿見町の予科練平和記念館ミュージアムショップで委託販売されています。

Q2 入社間もないころで思い出に残っている作品・エピソードは?

レオーネのカタログ

入社2年目の頃は、ちょうどバブル絶頂期で、海外ロケが多い時期でした。特に印象深いのは、レオーネのカタログ制作のためニューヨークに行った時のこと。CMと連動して、マンハッタンの上空にヘリコプターを飛ばすという映画のワンシーンのような演出を行いました。その時のCM監督が、あの著名な映画監督の長谷川和彦さんだったと知ったときは、本当に驚いた記憶があります。

Q3 フェロールームらしさとは?

庄司 正則

表現に対しての拘りが強いメンバーが、時間を度外視してアイデアを形にすることに没頭する……。クリエイティブを心から楽しむこの雰囲気が、フェロールームらしさだと思います。私自身も、何でもフリーダムに挑戦させてもらえましたしね。

庄司 正則 プロフィール

庄司 正則/制作一部 アートディレクター 1946年生まれ。神奈川県出身。1979年中途入社。カタログ、広告制作、グラフィックデザイン全体を担当。2000年代海外ブランド案件、中国案件立ち上げに参画。2006年定年退職、再入社。近年プロダクトデザインに挑戦中。2024年より週3日の非常勤。